紅花(ベニハナ/コウカ)について

紅花(ベニハナ)は、アザミに似たキク科ベニバナ属の一年草、または越年草です。原産はアフリカのエチオピアと言われていて、地中海やエジプトを経て世界へ広まったと言われています。

日本には諸説ありますが、中国から5世紀頃に渡来したと言われています。古くはその和名を中国伝来の染料の意味として、”呉藍”と呼び、また他にも”末摘花”との呼称もあるそうです。特に江戸時代には、山形の”最上紅花”の栽培が盛んだったため、現在は山形県の県花にも指定されているそうですね。

紅花は染料や食用油として使われていることは良く知られていますが、実は生薬としても古くから使用されているんです。

紅花(ベニバナ)の花弁を乾燥させたものが、紅花(コウカ)と呼ばれるもので、棗(ナツメ)と同じように血行を促進し、冷え性をはじめとする女性特有の症状に幅広く用いられています。

血の巡りが悪くなっている状態であることを瘀血(おけつ)と言いますが、この状態が高血圧や狭心症、動脈硬化、脳梗塞などの心血管系の疾患をはじめ、冷え性、肩こり、月経痛や月経不順などの女性特有の症状や、肌荒れ、皮膚のあざ、目のくまなどの原因につもつながります。(2021年8月6日「血の巡りと女性特有の諸症状について」)

ですから、血液の流れを良くしてあげること、また水分代謝を良くしてあげることが大事なんですね。また五臓のうち、特に肝臓は血を貯蔵し体内の血液量を調整する役目があり、成長・発育・生殖と深い関わりを持つ腎と共に、特に大切な臓器と言われています。

同じものでも目的に応じて薬にもなり、食材にもなるという考え方を薬食同源と言います。例えば薬膳と聞くと、ちょっと高級、特別な薬のようなイメージがあるかもしれませんが、普段私たちが食する身近な素材でも人によっては薬膳になるものがたくさんあります。体質や症状、その時々の体調、季節などにあわせて、食事自体を大事に考える、そして、バランスの良い食事を心掛けることが先ずは何より大事なことになります。

大地のおくりもの」には紅花などの和漢素材がバランス良く配合されて、毎日の食事に足りない栄養補給をサポートしてくれます。