丹参葉(タンジンヨウ)について

大地のおくりもの」には心を安定させる和漢素材の一つとして、丹参葉(タンジンヨウ)が配合されています。

丹参はシソ科アオギリ属の植物で、中医学では活血(血流改善)素材に分類されていて、血管拡張、血圧降下のほか、抗菌、鎮静、精神安定、鎮痛などの作用があると言われています。

丈は50cm程度で、葉は羽状の複葉、根は太く赤色で内側は白、夏に青紫の花を咲かせる宿根草です。また丹参は、赤参(赤い人参の意味)とも呼ばれ、ともに根が赤いことに由来して名付けられたともされています。(さらに、丹参の「丹」には、「赤」という意味の他に、「不老不死の薬」という意味もあるそうです!)

ちなみに人参には他にも、黄色い色をしたウコギ科由来の黄参や、ゴマノハグサ科由来の玄参(黒い人参)などがありますが、中国明代の李時珍(医師・本草学者:20数年の歳月をかけ、700余の古典を調べ、自らの調査も合わせて1900種の薬物について記述した52巻から成る中国本草学の集大成とも呼ばれる本草書を編纂。近年中国では漢方医学に対する再評価が高まり、偉人として取り上げられている)は「五参はその五色がそれぞれの五臓に配するものだ。人参は脾に入るから黄参といい、沙参は肺に入るから白参といい、玄参は腎に入るから黒参といい、牡蒙は肝に入るから紫参といい、丹参は心に入るから赤参という」などと色が異なる五参について説明しています。

「体が良い状態」というのは、体が自分自身で調整し、バランスを整えている時です。その考え方が五行説の五臓の相生(そうせい)、相剋(そうこく)の関係と言われています。相生・相剋の関係では、体の中の5つのしくみがお互いに、力の弱まった相手を励ましたり、強まりすぎた相手をなだめたり抑えたりする働きをします。ただし、5つのうちの一つの働きが弱まって、役目を果たせずにいると、体全体のバランスがどんどん崩れていってしまいます。「なんとなくだるい」「お腹が空かない」など誰でも経験をしたことがあると思いますが、これは「体(五臓)のバランスが崩れてきている」という体からのサインなんですね。丹参が関係する臓である心は、心拍動や循環の原動力としての働きの他に、意識や思考の心の状態に関係する事だけでなく、不眠や良く夢をみるなどの睡眠障害にも関わっています。他に関係がある体の器官では、小腸、毛、血管などがあって様々な栄養素の吸収を助けているシリカ(2021年10月29日「食物繊維とシリカ」)も存在していますが、「大地のおくりもの」は丹參やシリカを、食物繊維と共に体に補い、ココロとカラダのバランスをサポートします。